[TITLE ] 市電(路面電車)移動ライブ
[日 時] 2011年07月02日(土) 19:00 市電「西4丁目」停留所(札幌市中央区南1条西4丁目)スタート
[会 場] 札幌市電車内
[備 考] 前売 3,500円 当日 4,000円 二日間通し券 6,500円
[演奏者]
スプラゥトゥラプス
小川美潮:vo shaker 吉森信:pf 鍵盤ハーモニカ(メロディオン) 大川俊司:bas gt 小林武文:ds tabla
[曲 目]
01.A Sprout 02.あノいちばん ・・・ 窓
休憩
Improvisation Four to Three 揺れている 3時の見て見ぬふり ハケノミチ 月の裏側 起きてください
車内の4割が演奏スペースになっていました。一番奥にドラムセットがあり、客席から見て右側にキーボード、左側にベースがありました。客席に近いところにボーカル用のマイクスタンドが置いてありました。大川さんと吉森さんは市電の座席に座って演奏していました。横顔はよく見えました。市電は普通の車両で、中吊り広告もそのままでした。ラーメン屋の「藻岩店オープン」の広告がぶら下がっていました。
“ぶらり市電・音楽の旅”が始まりました。スタートはニューアルバムの1曲目「A Sprout」からでした。小川さんは揺れる車内でマイクスタンドにつかまりながら歌い始めました!2曲目の「あノいちばん」では小川さんは市電の揺れに合わせて歌いました。小川さんのリードで演奏も揺れに合わせた間の取り方でした。市電は「中央区役所前」をすぎNTT札幌病院の手前の交差点を90度左に旋回しました。3曲目になると市電に慣れたのか、メンバーの皆さんは揺れながらエンジン全開の状態でした。ベースもドラムも遠慮なしで、ビシビシいっていました。狭い車内に音は響き迫力は十分でした。この日は札幌も暑く車両の窓が半分ほど開いていました。音は外にも広がっていました。信号待ちで近くの停留所に止まると、他の車のドライバーも通行人もこちらを見ていました。1部の最後の曲は「窓」でした。小川さんはアカペラで歌い出しました。外はたそがれ時より少し暗くなり、いい感じでした。
市電はちょうど中間地点の「電車事業所前」停留所に着きました。休憩場所でした。ここで運転士さんは反対側の運転席に移動して、今までとは逆の方向に動かし、引き込み線から車庫内に入って行きました。
市電が逆方向に動き出すと、小川さんが即興で歌い始めました。市電の内外を見渡して目に入ったもの、頭に浮かんだものが次々と歌詞になって飛び出してきました。小川さんの指名でキーボード、ベース、ドラムが次々にソロ演奏を披露しました。ここはサービスだったんでしょうか!軽妙な歌は大ウケでした。休憩時間には小川さんは気さくに写真に応じていました。私もツーショットでお願いしました! 新しいアルバムは1曲を抜かして全て小川さんの作詞でした。飾らない、背伸びをしない。身体から自然に湧き出たような歌詞でした。悩みはあるけれど、それでも明るく前向きに......。愉しいことを考えよう......。身近な内容の曲もありますが、ゆったりとしてスケールが大きいと感じました。今の時期の北海道にピッタリじゃないかと思えてきました。
すっかり暮れていました。2部は「Four to Three」から始まりました。2部に入ると小川さんはじめメンバーの皆さんは大技小技の連続でした。アイコンタクトで演奏はどんどん発展していきました。素晴らしいチームワークでした。停留所で市電を待っている家族ずれのお客さんは笑顔でこちらを指さしていました。「あっ、歌ってる!」と言っているようでした。携帯やデジカメで外から車内を撮っている人もいました。
「揺れている」
「3時の見て見ぬふり」
「ハケノミチ」
「月の裏側」
などの演奏が続きました。
最後の曲はニューアルバムのタイトル曲「起きてください」でした。小川さんは4行の歌詞を歌い終わるとスキャットに移りました。吉森さん大川さんオイラー(小林)さんは自分の手元しか見ていませんでした・・・、演奏に入り込んでいました。空気のうねりが伝わってきました。観ているこちらも力が入りました。演奏の熱気で今日の暑さを忘れました。
・・・拍手喝采で演奏は終わりましが市電は動きません。少し前に終点の「すすきの」停留所に到着していたのでした。市電は夜の札幌の街に音楽を振りまきながら走りました。
何だ!この感激は!!久しぶりに幸せな気持ちでした。
(情報提供:楠公さん)